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ちびっこ大冒険 パート2

※一つ前の記事「・・・パート1」の続きです。

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翌朝は6時に家を出る。
1,000mほど下ったところにあるルリバイという町に行くためだ。
お父さんと弟エベルは家の片付けをしたり、畑を見たりしてから先にパタカマヤに戻るということなので、今日はエステバンと二人だけ。
お父さんに簡単な地図を書いてもらった後、「心配はいらないよ!」と言うエステバンの先導で下山する。
裸足にサンダルといういつものスタイルで、すたすたと軽快に山を下りていく。
途中からは傾斜もきつく、道もあってないような感じだったが慣れたもんだ。
僕のひざは笑い始めてるっていうのに、彼は元気そのもの。
動物の糞だってお構いなしに勢いよく踏んでいく姿は、見ていて何だか気持ちが良かった。
「この道何回歩いたの?」と聞くと、「何回も来たよ!少なくとも100回くらいは」との答え。
「でも、うちのお母さんは、も~っと、も~っと早く下るよ。1時間くらいしかかからないんだから」と言った時、僕らが下山し始めてもう2時間以上が経っていた。
母、恐るべし・・・

下山し終わると、そこには "Tuna" という名のサボテンが一面に生える平地が広がっていた。
このサボテンの葉に生る実がすごく美味しい!
「ここ、うちのおじさんの畑だから大丈夫」と言うので、僕らも実を付けたサボテンの葉を一枚いただいて、残りの道中を進むことにした(後ろに見える山の頂上から下山した)。
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しかし・・・この平地が本当に難関だった・・・
というのも、目的地のルリバイまで行くためには、2本の川を渡らなければならないのだが、その川が地面から深さ20mくらい下に流れていて、橋もなかったからだ・・・
絶体絶命のピンチ到来!
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でも、僕らはあきらめなかった!
川に沿って歩き・・・
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そして崖を上り・・・
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合計4時間半歩き続け、ついに渓谷の里ルリバイに到着した!
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ルリバイは標高約2,500m、温暖な気候を利用した葡萄や桃の栽培が盛んな場所だ。
パタカマヤから車でほんの3時間程の場所に、きれいな葡萄畑が広がっているなんて想像もできなかった。
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わざわざ大変な思いをしてまでこの町にやってきたのは、おいしい果物を食べるためと、もう一つ、この町に住むエステバンのおじさん(母方の兄弟)に会うためだった。
エステバンの記憶を頼りにおじさんの家を探し当てたところまでは良かった。
玄関をノックすると、エステバンと同い年くらいの2人の兄弟が顔を出す。
予期せぬ来訪者の横には見慣れぬアジア人・・・彼らが警戒しているのは容易に見て取れたが、エステバンは自分が彼らのいとこにあたることを説明し、おじさんはどこにいるのかと聞く。
それに対して彼らは「父ちゃん、母ちゃんはブラジルに行っちゃって、来年まで帰ってこないよ」と答える。
すぐに近所の家から30代くらいの男性(彼らのおじさんにあたる人)がやってきて、同じようにエステバンのおじさん夫婦はブラジルに出稼ぎに行ってしまって、1~2年は帰ってこないだろうと言う。
子どもたちはおばあちゃんと一緒に長い間お留守番だそうだ。
せっかくここまで来たんだから、ちょっと家に寄っていきなさいと言われ通してもらう。
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聞いてみると、この男性もかつて3年間サンパウロの工場に出稼ぎに行っていたそうで、またすぐにでもサンパウロに戻ろうと思っているとのこと。
「工場での労働は奴隷みたいで大変だけど、こんな小さな町にいても土いじりしかできないし、何しろ向こうじゃ稼げるからな」と語る。
こんな山奥の小さな町からサンパウロのような大都会に出稼ぎに行くなんて大変だと思うが、南米最貧国のボリビアから、ブラジル、アルゼンチン、チリといった近隣諸国への出稼ぎは何も珍しいことではないようで、例えばこの男性の場合、2,000ボリビアース(約300ドル)さえあれば、サンパウロに行って働くことができると言っていた。
陸続きの近隣諸国への移動にはパスポートもビザも要らないそうだ。
パタカマヤのご近所さんの中でも、ブラジルで働いてきたとか、家族がアルゼンチンにいるとか言う人は珍しくないが、「海外移住」が身近でない日本人の僕にとっては、あまりピンとこない話だ。
目的は達成できなかったが、おじさんの家まで来たことの証として写真を撮り、この家を後にする・・・


今回の旅のことを僕は一生忘れないだろう。
エステバンやエベルと一緒にできるおそらく最初で最後の旅ということだけでなく、ボリビアの農村部の人々の暮らしを、ほんの一部ではあるがリアルに体験することができた。
任地パタカマヤも貧しい場所ではあるが、僕が住んでいる町の中心部について言えば、電気、水道、ガス(ガス管ではなく、プロパンガスのボンベのようなもの)が普及している。
活動の中で水道、電気のない農村部に行っても、泊りがけということは滅多にない。
週末に首都に上がれば、日本と何ら変わらない生活を送ることだってできる。
「南米最貧国」とくくられるが、ボリビアの人々それぞれの生活の違いは「一人当たりGDP 4,600ドル」(世界117位:2009年時点)というマクロ的な数字からは全く見えてこない。
今回の旅で、以前よりもっとエステバン一家のことを、そしてボリビア国民の生活の一端をよりよく知ることができた。
ミクロ的な視点を持って任国を知ることができること・・・これは協力隊ならではの特権であると思う。


旅行の前夜、エステバンが「村に着いて、近所の人が先生のことを『この人誰?』って聞いてきたら、『僕の先生』って紹介すればいい?」って言ってきた。
「う~ん、おれは本当の先生じゃないけど、まぁそれでいいよ」と答える。
するとエステバンは、”Eres profe!”(先生は先生だよ!)と言ってくれた。
彼にとって僕は「先生」なんだっていうことが嬉しかった。
残りあと数ヶ月・・・
しっかり最後まで「先生」を務めよう。


おわり
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Comment

2011.02.02 Wed 19:33  |  

VIVAラテンアメリカ!
無事にチリにつきました。
労働者のたくさんいる洗濯工場(ダウンタウンで、ひとりでは行きたくない)にいます。きっと、この中にもエステバン君のような子供を持った親がいるんだろうな。メインのマネジャーとも話が通じなく、結局筆談中。
明日も頑張ります。

  • #-
  • TAKESHI
  • URL

2011.02.03 Thu 10:14  |  Re: タイトルなし

おぉ~ついに南米デビューですね!
TAKESHIさんと今同じ大陸にいると思うと不思議です。
ラテン諸国は基本的に英語ダメなので苦労されると思いますが、短い滞在期間が充実するようがんばってください!
何かあればいつでも!

  • #-
  • TAKU
  • URL

2011.02.08 Tue 15:21  |  

日本に戻りました。あとで何枚か写真送ります。
ウルルンみたいな旅でした。
少し寝たけど、すぐ目が覚めます。
それは、時差ボケだけではないかも。

そう言えば、サンチャゴの空港で爆弾騒ぎがあったんだね。
結局はウソだったみたいだけど。

bomberos:消防署


  • #-
  • TAKESHI
  • URL

2011.02.10 Thu 17:58  |  

お疲れ様でした!
一生の思い出に残る出張となってよかったですね。
またチリに、そしてボリビアに機械搬入できるといいですね!
写真もお待ちしています。

チリの爆弾騒ぎ、理由がすごいですね・・・
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/02/08/kiji/K20110208000207660.html

  • #-
  • TAKU
  • URL

2011.03.15 Tue 21:48  |  承認待ちコメント

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Author:taku0805
名前: TAKU
職業: 村落開発普及員
(青年海外協力隊)
出身地: 埼玉県
現在地: ボリビア
目的地: 神様におまかせ

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